トートバッグの印刷方法には、シルクスクリーン印刷とインクジェット印刷の2つがあります。
シルクスクリーン印刷は高品質で耐久性があり、シンプルなデザインで大量に制作する場合に適しています。一方、インクジェット印刷は迅速で柔軟性があり、写真やグラデーションの再現性が高いです。
2つの印刷技術について、それぞれの特徴や印刷工程を解説していきます。

1. シルクスクリーン印刷とは？

シルクスクリーン印刷の基本

シルクスクリーン印刷とは、スチールや木で作った枠にポリエステル繊維などで織り上げたスクリーンと呼ばれる版に対して上からインクを載せ、スキージ(へら)で一気に商品へインクを写す方法です。シルクの由来としてポリエステルの繊維を絹(シルク)で作っており、その名残からシルクスクリーン印刷と呼ばれています。

シルクスクリーン印刷の特徴

▼希望色の再現
インクを個別で調色するため、希望の色に近い色で印刷が再現できる。

▼印刷面積が広い
トートバッグやTシャツなど比較的大きい商品に対しての印刷が可能。

シルクスクリーン印刷の印刷工程

①データの用意
illustratorのデータで製販を行います。使用する色数ごとに版を制作します。

②固定
商品台に商品を固定します。

③印刷
1枚ずつ手作業で印刷します。 必要なインクをスクリーンの上に置き、ラバースキージーを使って均一にインクを押し出します。インクはスクリーンの隙間から素材に移り、デザインが形成されます。
※ポイント
圧力のバランスとインクの量が重要で、力が強すぎるとデザインがにじむ原因となり、弱すぎると色が薄くなります。

④乾燥
熱を当ててインクを定着させて仕上げます。

シルクスクリーン印刷の印刷イメージ

2. インクジェット印刷とは？

インクジェット印刷の基本

インクジェット印刷は、家庭用のインクジェットプリンターと構造は同じで、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色のインクを噴射します。紫外線(UV光)を照射することで製品にインクが固着するので彩も大変鮮やかです。

インクジェット印刷の特徴

▼希望色の再現
商品に直接シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色のインクを噴射するため、鮮やかな色調が再現できます。

▼色数制限なし
UVインクジェット印刷はフルカラーで再現できるため、写真なども印刷可能。どれだけ色数が多くても同料金で対応可能です。

インクジェット印刷の印刷工程

①製版
CMYKのカラーモードにてデータの調整を行います。

②印刷
商品の位置と噴霧位置がずれないようにセッティングを行い、印刷をします。印刷後はCV光でインクを硬化させます。

③完成
一度に複数個の印刷を行うことが可能です。

インクジェット印刷の印刷イメージ

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